棚が途中までしかできてなくて、どうなったか気になるじゃねーか、という物好きな方からのご指摘があったので、完成写真を載せることに。全体像はこんな感じ。部屋が狭いので正面からは撮影できない。
- 棚製作とアマゾン式整理法 - hatenablog.utashiro.com
- アマゾン式整理棚上段完成 - hatenablog.utashiro.com
- アマゾン棚、下段の一部の取り付け完了 - hatenablog.utashiro.com
- アマゾン棚その後 - hatenablog.utashiro.com
- 棚の間はCD置き場
- 上段と中段の間にはちょうど鴨居の高さの隙間が空いている。ここは CD を置くのにちょうどいい高さ。写真では見えないが、中段の棚の上部にはCDの奥行き1枚分と2枚分のところに2本のスリットが切ってある。ここに仕切り板を差し込むことで、CDがちょうどきれいに並ぶという寸法だ。収納部分は、中央の棚に2つ、左右の棚には3つずつちょうどアマゾン箱が入れられる大きさである。
- 窓部分
- 中央は元々窓だった場所。中段中央の棚は窓枠にはめ込んであるので、他の部分より5cmほど奥行きが深い。また2本の柱に内側からビス止めしてあるので、かなり頑丈である。一応完成した時に座ってみたがミシリとも言わなかったので落ちる心配はあるまい。
- 取り付け風景
- 作成途中の風景はこれ。最初に上段を作り、次に中段右側、左側、中央の順に作成した。この写真は、中央部分を取り付けているところ。中央の棚は背板がアクリル板になっていて、棚を取り付けた後に窓側からビスで留めた。3つの部分は、隙間をパテで埋めて、前面に木口シールを貼った後塗装しているので、ちょっと見ただけでは分かれていることには気づかない。
- 照明
- 中段の手前に6cm程の板を下げ、その裏に蛍光灯を配置している。使用しているのは ODELIC 製の OL015182 (オーデリック 室内用間接照明 OL015182)。蛍光管が細く、電極が横に付いているため両端まで発光するタイプ。4灯ある蛍光灯の中間部分2ヶ所にスイッチと電源コンセントの3口モジュールを設置。この電源はちょっとした仕事をする時に便利なのだ。特に棚を取り付ける時に :-)。
- 配線ダクトレール
- 蛍光灯の奥には配線ダクトレールを配置して、どこでも電源を取れるようになっている。窓の下の部分は、パインの集成材で作った飾り棚で、余ったアクリル板を一部に使用した。普通に棚板を付けて使ってもいいが、背面も同じ集成材で作っているのでディスプレイを取り付けることも可能。
- 羽目板
- カウンター奥の羽目板は外せるようになっていて、加工してケーブルを通すようにしてもいいし、外してしまってもいいようになっている。実はいずれここでミシンを使いたいと思っていて、その時には布を奥に落とせるようになっていた方がいいかと思ってこのような加工をしてもらった。カウンターの下には電源、ネットワーク端子、アンテナ端子が配置されている。
- 上から見る
- これは上から見た写真。カウンターの高さは若干高めに作ってあるので、厚めのクッションを敷いて使うくらいがちょうどいい。幅2間分のどこでも座ることができるので結構便利。
材料
- 収納棚
- 21mmのシナランバーコア材。背板は4mmのシナ合板。中央の棚の背板は3mmの乳半色アクリル板。
- 下段の飾り棚
- 18mmのパイン集成材。安売りしていたのでこれにしたが、付けてみると木目がくどくてちょっと気になる。背面を塗装するか壁紙を貼っちゃった方がいいかもしれない。安かったせいではないと思うが、背板は後に乾燥して縮んだため、少し隙間が空いてしまった。この部分は合板の方がよかったかもと思うが、そうすると板が盛大に余ってしまう。
- 棚受け
- 中段の棚受けはビスとMDF材で自作(アマゾン棚、下段の一部の取り付け完了 - hatenablog.utashiro.com参照) 上段はリフォーム前の下駄箱で使っていたダボ棚受けが大量に余っていたので流用。棚受けは小さいものだが、アマゾン箱を収納しようとすると案外引っかかるので、自家製埋め込み型の棚受けは非常に塩梅がいい。
塗装
- オスモカラー
- 棚部分はオスモカラーウッドワックスのパイン色 (オスモカラーウッドワックス 375ml 3123 パイン色)。一部はオスモのエキストラクリアー。下段の棚はエキストラクリアーのみ。ウッドワックスは拭き取り不要という説明もあるが、少なくとも自分程度の素人仕事ではムラになってしまい、拭き取った方が断然きれいに仕上がる。ただ、塗りも拭き取りもかなり大変なので、無垢材ならともかく、棚には普通の水性塗料の方がよかったかなという印象。地の色を生かして、全部エキストラクリアーでもよかったと思うが、途中まで塗ってしまってからでは変えられなかった。
- パテ
- 上段の接合部には普通のパテを使ってしまったため、塗料がのらずみっともない状態になった。中段には専用のオスモパテを使ったのだが、これでもそんなにきれいに仕上がるわけではない。色のないエキストラクリアーであればあまり目立たなかったのではないかと思われる。
- シーラー
- 木口シールへのウッドワックスの塗装は、拭き取りをちゃんとやってもなんとなくムラが残る。これは、エキストクリアーをシーラーとして下塗りするといいというアドバイスを頂いたので、中段についてはそうしてみた。しかしそうすると他の部分に比べて色の入りが悪く白っぽくなる。今回の場合は気になる程ではない。
雑記
- 費用
- 詳細には記録していないが、木材の原価は4〜5万円くらいではないだろうか。蛍光灯が4灯でやはり4万円くらいするので全体の半分の値段は照明だ。
- シナランバーの値段
- シナランバーコア材は店によって値段が全然違う。近所のホームセンターではいわゆるサブロクが4000円弱で変えるのだが、ここが品切れになって別のホームセンターに行くと倍くらいの値段で売ってたりする。東急ハンズでも7500円くらい。しかし、近所の店は在庫が3枚くらいしなく、なくなると仕入れに2週間以上かかったりする。
- 木材カット
- これも近所のホームセンターの場合は、5回までだったかの直線カットは無料でやってくれる。パネルソーの精度もコンマ5ミリ未満だと思うので十分ではある。ただ、人によって精度は変わり、雑な人に任せると不満の残る結果に終わる。だから、最近は店員の様子を見てカットを頼むこともある。駄目そうな人が出てきても交代してくれとはいいづらい。同じ幅でカットする時には重ねて切ってくれるので回数が減るが、縦に何段も積むと上の方の精度が悪くなることがあるので要注意。イマイチな店員が3段重ねて切ってくれようとした時には断った*1。とにかく、多少狂いがあっても自分で調整するつもりで頼んだ方がいい。ちなみに、清く正しい本棚の作り方では建具屋さんで切ってもらうことを推奨している。しかし裁断前の材料は乗用車で運べないのだ。
- 現調重要
- 3分割の中段の棚については、真ん中の部分を最後に取り付けた。これは若干大きめに作って、実際に合わせて両端を自分でカットした。もちろんミリ単位で設計しているのだが、家そのものが歪んでいるので、そうは計算通りにはならない。合わせてみると手前と奥では結構幅が違っていた。
- ソーガイド
- 自分でカットするのにはソーガイドが便利。というか、これがないと無理。もちろん丸ノコを使えばいいのだが、素人には危険すぎる工具に思えるため買っていない。普通の(岡田金属 ソーガイド)とちいさいやつ(ソーガイド・ミニ 30104)があるが、実際に使っているのはほとんどミニの方。こっちの方が精度がいいように思えるため。
- 作業台
- 作業台はあった方が圧倒的に便利。使っているのは BLACK&DECKER の ワークメイト Z-WM225 というもの。ホームセンターでは2〜3千円で売っているが、絶対にこっちの方がいい。
- 配線
- 蛍光灯の配線は屋内配線用のケーブルや工事用のソケットを使っている。屋内配線工事は資格がないとできないので、元はコンセントに挿している。ただし、工事方法は電気工事士の参考書を見ながらやったので、一応まともな工事にはなっているはず。
- 電動ドライバ
- 組み立てと取り付けには、ほとんどスリムタイプのコーススレッドを使っている。ランバーコア材の組み立てであれば、下穴を開けて普通の電動ドライバでねじ込めば十分。ただし、柱に取り付ける場合などはちょっと力不足なので、インパクトドライバを購入した。中段中心の棚は、両端の柱に普通のコーススレッドを使ってインパクトドライバで固定してある。ちなみに、家庭で使うには充電式ではない方がいいと思う。たまに使おうとしたら充電してなかったとか、作業途中に電池がなくなったりすることがない。僕が使っているのは RYOBI インパクトドライバ CID-1100 という製品。店で買おうとすると充電式ばかりで、コード式のは案外置いてなかったりする。
- 裏表
- 蛍光灯の前面パネルは、棚と違って中心で2分割されていることが写真でもわかる。これは当然同じ板から取ったものだが、後から左右で裏表が逆だったことに気がついた。塗装する前にはほとんど違いがわからなかったのだ。次からは裏表に注意して取り付けようと思ったが、このノウハウが生かされるのはいつか。
- トリマービット
- CD用のスリットを入れたり、アクリルパネルをはめ込むためにトリマーを使用して溝を切る必要があった。こんな長い溝を切るのは初めての経験だったので失敗。ランバーコアに6mmの溝を切る方はよかった。問題はより固いパイン集成材に切る3mmの溝の方で、慎重に作業しているつもりなのに、なぜかビットが折れてしまうのだ。2本折ったところで気がついたのは、熱が問題らしいということ。過度な力がかからないようにゆっくり動かしただけでは駄目で、力よりも熱によりビットが焼けて折れてしまうのだ。理由がわかれば対応は簡単で、一気に深く刻もうとせずに、少しずつ何度かにわけて作業すればいい。やってみなければわからないことは多い。
*1:3枚の板から同じ幅の板を2枚ずつ取る作業。2枚重ね3段なら2回ですむ。縦に積まないように頼んだのでまずは2枚重ねで2回カット。最後の1枚は2回で、合計4回で切ってくれた。3回で切れるよーと言いたい気持ちを抑えて黙って見てました。