Garmin 920XTJ は中高年に優しくていいやつ

自転車で坂道を登っている途中で GPS ウォッチの AUTO PAUSE が働くと心が折れそうになるのだが、 最近 20km/h で走行しているにもかかわらず Garmin 910XT が AUTO PAUSE するようになってきた。 それは、そろそろ買い換えろというメッセージかと思っていたら、920XTJ が発売するというのでさっそく予約注文。

昨年末にハワイに行った時に買おうとも思って結局買えなかったのだが、 スマホと連携してイベントが表示されたりするので、日本語対応を待ってよかったような気がする。

さて、まだランで使用しただけですが、910XT で不満だった点がほぼ解消されていて、なかなかいい製品ではないかと思います。 特に老眼で画面の文字が読みにくなった中高年に優しい仕様になっていると思う。 液晶がカラーになったところが一番の違いかと思うかもしれないが、実はカラー化の恩恵は今のところあまり感じられない。 逆に言えば、表示系でうれしい改善点は 910 でも最初からやっとけよというような部分ばかりだ。 以下そんなところを中心にした 920XTJ インプレ、ラン編。

ラップ表示がでかい

ランでは 1km 毎にラップタイムを取るようにしている。 この時、振動と共にそのラップの記録を表示してくれるのだが、910XT はこの表示が小さくて見にくかった。 その前には 610 を使っていたのだが、字が小さくて見にくいから 910 に替えて、 せっかくでかい字で表示するようにしているのに、 ラップ表示がそれより小さくて見えないのはどういうことよと不満だった。 その点、920 はちゃんと画面全体を使って表示してくれるて、 同時にラップ数やトータルタイムも、認識可能な大きさで表示してくれる。

START / STOP が確認しやすい

ランの場合 AUTO PAUSE 機能は使っていないので、信号待ちや休憩の時にはマニュアルでストップするようにしている。 その時 910 は Timer Stopped, Timer Started と、やはり小さい字で表示するだけだった。 手元の距離だと文字まで認識しずらいので、p のでっぱりと全体の長さでどちらかを判断しなければならない。 その点、920 は赤い四角と青い三角でわかりやすく表示してくれる。

タイマーの状態がわかりやすい

上と似ているが、910 はタイマーが動いているかどうか画面を一見しただけではわからない。 秒単位で時計が進んでいれば少し見ていればわかるが、いつもそんな画面だとは限らない。 どうすれば確実にわかるかというと、メニューを表示させると一番下にちっちゃーく時計のマークが表示される。 それがなければストップしているという極めて優しさに欠ける仕様だった。 920 はストップすると Resume ボタンが表示され、明らかに止まっていることがわかる。

START / STOP ボタンが押しやすい

920 の START / STOP ボタンは、手前側面に配置されている。 こうすると、反対側を人差し指で押さえて全体をつまむような感じで押すことができる。 910 のボタンは上を向いて付いていて、上から人差し指で押すような形になるが、920 の方が使いやすい。

有効な画面だけ表示してくれる

最初は心拍計なし、2回目はありで使ってみたところ、2回目には心拍数を表示する画面が出てくるようになった。 詳しくは見ていないが、センサーの有無によって表示する画面を切り替えてくれるようだ。 これは、なかなかよい。

追記:心拍センサーなしでもう一度走ってみると、心拍画面はやはり表示された。 センサーとペアリングしてあると画面が有効になるのかもしれない。 あるいは、最初出ていなかったのは気のせいか。

電源を切らなくてもいい

910XT は、電源を切らずに放置するとすぐにバッテリーがなくなってしまうので、使用後には必ず電源をオフにするのが習慣だった。 パワーセーブモードで4週間持つ 920XTJ は時計としても使えて地方に行く時などに便利なのだが、 実は電源を切らないでもいいという点だけでも随分と使い勝手が向上している。 持っている人ならわかると思うが、910XT は電源をオフにしてからしばらく画面の表示が消えず、 その間に充電ケーブルをつなぐと変なことになることが多かった。 だから、しばらくまってからつながなければならず、毎回それをやるのはちょっとしたストレスなのである。

自動パワーセーブ

さらに 920XTJ は、少し使わないでいるとすぐにパワーセーブモードに移行してくれる。 910XT でもバッテリーは20時間持つのだから、ランの練習くらいだったら毎回充電する必要はないのだが、 トラブルが怖いので使い終わったら充電するのを習慣にした方が無難だ。 地方に行った時など、荷物の中でいつの間にか電源がオンになっていて、着いたらバッテリーが空なんてこともあった。 その点、920XTJ は安心して使える。

GPS の捕捉が早い

自動パワーセーブの存在をさらに有効にしているのが GPS の捕捉の早さだ。 920XTJ は、計測途中でもちょっとストップしている時間が長いと、すぐにパワーセーブに移行しようとする。 30秒前から警告が出て、20秒前、10秒前に振動で教えてくれる。 移行して欲しくなければ、この間に操作すればよい。 しかし、移行してしまったとしても、回復は瞬時に行えて、しかも GPS をすぐに捕捉してくれるので、回復のストレスはまったく感じない。 910XT の場合、1分以上も待たなければならいこともあって、このような使い方はできなかった。

屋内でうるさくない(はず)

910XT と供にバイクに乗っている時、休憩で屋内に入ったりすると GPS が見えなくなったというアラートが出て、これが案外煩わしい。 こんな時は電源をオフにしてしまうのがバッテリーのためにもいいのだが、再開する時に GPS を捕捉するのを待たなければならない。 920XTJ ならパワーセーブに移行するので、うるさく言わないはずだ。

ランのピッチを計測してくれる

920XTJ は、ストライドセンサーを装着していなくてもランのピッチを測定してくれる。 910 でもスイムの泳法を検知してくれるくらいなので、ピッチくらい簡単に計測できるだろうにと思っていたが、 920 は電子コンパスが付いたせいなのかちゃんと計測してくれるようになった。 フットポッドも持っているが、練習用とレース用の靴が違うと、なんとなくどちらかにつけっぱなしになってしまう。

VO2 MAX は未知数だが、あるとなんとなくうれしい

練習で10km走った後の VO2 MAX の数値は46だった。 週末は、東京マラソンに外れたので、さいたまシティハーフを走ってきた。 18kmまでは平均心拍150程度でキロ5分ペース、最後の3kmは徐々にペースを上げて最終ラップは4分切りで心拍も180近く。 レース後、VO2 MAX の数字は 48 と表示されている。 Garmin のマニュアルによれば、50-59歳で 48 というのは、Excellent の一番上くらいに相当する。 そんなにいいわけないので、ちょっと眉唾な感じ。

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でもそれから計算する予想タイムは、ハーフ 1:39、フル 3:27 と現実的な数字なので、そんなに出鱈目でもなさそうだ。 50歳台男子のエントリー数は1800人で、順位は355位だったので上位20%には入っているということか。 最初からペースアップすればもう2〜3分は短縮できたと見込めるし、スタートラインまでのタイムロスを考えると、 10%以内くらいならそんなにはずれてないということか。 案外活用できる数値かもしれない。

ちなみに、VO2 MAX は東京体育館で1650円で本格的に測定してもらえるが、大人気で予約開始時刻に電話をしても全然つながらないらしい。

ちなみにセンサーは、ANT+ でよければ Adidas micoach が安くていい。 3年前に10,850円で買った時も安いと思ったのに、今ならストライドセンサーと心拍センサー込みでたったの6000円だ。 実際使っているが micoach 本体は、どこに行ったかわからないw。 ついでに忠告すると、micoach のアプリは行儀が悪いので、使うつもりがなければインストールしない方がいい。